読書猿マシュマロより、日常で役立つアイデアとか勇気づけられる言葉とか

疲れたときや行き詰ったとき、勇気やアイデアを授けてくれる読書猿(くるぶし)さんの言葉。具体的なアドバイスのメモ。随時更新。

「頑張った」「頑張ってる」と言える判断基準は?

胸を張って「頑張った」「頑張ってる」って言って良い判断基準はどこなのでしょうか

結論から言うと、生き残ってさえいれば、いつでも誰でも「私の勝ちだ」と胸を張ってよいし、自信がなくても胸なんか張らなくても図々しく生きていって良いのだと思います。

回答すべてが本当にすばらしい。

私は(中略)自分がずっと頑張って来たわけじゃないことも、自ら手を抜いたこともあったし、頑張ろうにも頑張れなくなった時があったことも、知っています。

どれだけ才能に恵まれても、そのうえ誰も真似できないくらいに頑張っても、欲しいものが手に入らない場合だってあることや、望みもしないものを押し付けられたり、できる以上の努力を求められて潰れてしまうことだってあることも、知っています。

大人はよく教育上の方便として、努力と成果があたかも正比例するかのように若い人に語りますが、行動が引き起こす結果には多くの偶然が影響すること、それ故に結果から努力の量を推し量ることはできないということも、知っています。

そして自分の努力だけで、今の自分になった訳でないことを、痛いほど知っています。
だからこそ、頑張りや結果だけで人を崇めたり蔑んだりしてはいけないと、それから自分が受け取ったものを他の誰かに手渡すことを続けなくてはならないと、思うのです。

罪悪感に苦しむ人へのアドバイス

罪悪感に苦しむ人への「記憶の中の人を「被害者」「犠牲者」の役から開放してあげましょう」というアドバイスが響きました。この考え方は読書猿さんのオリジナルですか?

マイケル・ホワイトの影響相対化質問が発想の元。

『問題解決大全』pp.311-312

無気力や学習性無力感を乗り越える方法

無気力や学習性無力感を乗り越える方法はありますか?

悪循環を抜けるには、自分でコントロールできるものを増やし、自己効力感を高めるべし。

  • プログラミング
  • ソーシャル・スキルについて学ぶ/トレーニングする

など、 確実に成果が出るものがオススメ。

関連: 私は面接が怖いです – marshmallow-rm

諦め癖、逃げ癖を直すには?

諦め癖、逃げ癖を直すにはどうしたらいいでしょうか?

失敗する練習が必要です。害のない失敗を毎日最低1つはするよう心がけて下さい。

失敗するには、なんであれ「これをやろう」と目標を決めなくてはなりません。
(中略)失敗が怖すぎる場合は目標が手におえないくらい大きすぎることが多いです。目標を細かく分けることが必要かもしれません。

「挑戦」なんて大仰に構えなくても、失敗はできるし、成功だって可能です。

毎日やっていることですら、目標を設定すれば失敗も成功もできます。

人生には意味なんかないの?

シオランの「生にはなんの意味もないという事実は、生きる理由の一つになる。唯一の理由にだってなる。」という言葉をリツイートされていましたが、人生にはやはり意味なんかないのでしょうか?

「人生は無意味だ」と考える能力は、問題解決能力を支える重要なもの。

  • 渦中にいる当事者でありながら人生に対してメタ的/客観的な観点を取ることができる能力
  • 決して人生から解放されない事実

この2つのギャップによって、自身の矮小さに気づく。

選択肢は次の3つ。

  • 条件反射的な生き方に専念して人生をメタ的に眺めることをやめる
  • 超越的な視点にとどまり現世的な生き方を放棄する
  • 受け入れる、複雑さに耐える

3つ目は具体的にどういうことか。

人が進化の過程で獲得した、自己を超越して状況を俯瞰できるこの能力をその副作用ごと受け止めて生きること。
俯瞰能力を駆使しこの世の問題を解決しながら、俯瞰能力が教える人生の無意味さを、進化がこの能力とともに与えるギフトとして、あるいは人生を豊かなものとしても無意味なものとしても生きることができる権利として、受け入れること。

行動を起こせないのは怠惰で自堕落なせい?

頭ではわかっているつもりのことが、行動に起こせないのは、全て私の怠慢と自堕落に起因するのでしょうか – marshmallow-rm

まず、「怠慢」「自堕落」というレッテルを貼るのをやめよう。

やる気は、より具体的な行動による達成感から生まれる。

悪循環でどうにもならないときは、「逆説介入」が効果的。

すぐに怠けてしまう。悔いなく、全力を尽くすには?

私は、すぐに怠けてしまいます

自分の時間あたりの処理量、集中可能な時間を把握するべし。

自己PRできるエピソードがない

自己分析を行なおうとしているのですが、全く思いつくエピソードがなく、分析が進まずに困っています。

自己分析なんてアホなことに悩んでいる就活生は↓これ(桜井芳生先生の論文)を読めとのこと。

CiNii 論文 –  就職「面接」とは,コミュニケーションではなく,コンピテンシー立証のゲームである–なぜ学生は就活で,「へこむ」のか?/就活のコミュニケーション社会学/付:就活面接「ぶっちぇけ」設計表

就活でアピールすべき「やりたいこと」が思いつかない

就職活動で「やりたいこと」をでっち上げるのに苦労しています。

就活がどういうゲームなのか理解しよう。

世の中に希望なんかないと投げやりになりそうなとき必要な言葉

読書猿さんが以前紹介していた、ケストナー 人生処方詩集のちく – marshmallow-rm

ケストナー『人生処方詩集』のちくま文庫版、p278より、ケストナー作品の底に流れる倫理についての記述

われわれの人生は汚濁に充ちていて、慰めもなく、希望もないが、しかしより良い人生への希望を失くさないでいようではないか。人間はゆっくりではあるが、よりよくなっていく、と信じようではないか。少しでも善い子になろう。わずかの瞬間でも童心に帰ろう。

自分に何ができるのかわからず、思考停止して途方に暮れる

自分が何をやりたいのか、そして何ができるのかが全くわからず思考停止をしてしまい途方にくれています。こんな時はどうしたら良いでしょうか。

全く分からず途方に暮れることは思考停止などではなく、これこそが思考です。このトンネルを抜けるには途方に暮れ続けるしかありません。できれば何か行動しながら続けると加速できるかもしれません。

具体的にどんな行動を起こせばいいのか? とっかかりとして挙げられているのが「ノンストップ・ライティング」。途方に暮れる思考過程を殴り書きする方法。(『アイデア大全』pp.42-47)

受け売りした答えに安易に自分の行動を、思考を、人生を委ねることを、思考停止と呼びます。
考え続ける人は、その場を動かぬように見えるときも高速回転するコマのように決して止まってはいません。

とても勇気づけられる言葉。すぐに結果が出なくても、粘り強くいこうじゃないか。諦めません、答えが見つかるまでは。

社会に対する個人の無力感について

現在の日本に絶望しています。個人で解決できる問題ではない、と割り切って生きるしかないのでしょうか。

社会の諸問題に、一個人がほとんど何も影響を与えられないとしても、そうした「無力な」個人を抜きにしては社会は、そして社会問題もまた成り立ちません。

社会は必ず変わります(良い方向ばかりではないにしても)。そして、この変化はどこかから与えられたものではなく(外からの衝撃があった場合でさえ)必ず多くの個人が関わっています。
なんとなれば社会は、個人から、個人の行動から、個人間の相互行為から、できているからです。

例えば私のような取るに足りない者の言葉(ツイート)も、誰かが受け取ってくれるかもしれません。それが別の言葉に、行動につながることがあるかもしれません。
社会はきっと、言葉や行動や想いのそんな連鎖から、連鎖と連鎖が絡み合った網目のように、できているのだと思います。

自分は読書猿さんの言葉によってさまざまなアクションを起こすことができたと思う。いつも励まされているし、感謝している。

最後、引用されているように、ただ理解することにひたすらに努めたい。

人生どん底。どうすればマシになる?

人生がどん底の状態なのですが、こんな時何をしたら現状よりもマシになるでしょうか

「人生の先が見えない」などの実存的危機の場合は、学ぶしかありません。とりあえず山本弘の『詩羽のいる街』と、この中で詩羽さんがお勧めしている幸田露伴の『番茶會談』を読んでみて下さい。

山本弘『詩羽のいる街』

幸田露伴『番茶會談』(PD図書館:幸田露伴 – 番茶會談